今夏自分的課題図書、読み終わりましたー!
いやあもうものすげえ面白かった!!特に下巻、ジェットコースターですよ。一気に読んじゃったよ。重さと厚さに躊躇してこれを読んでいない本好きは、絶対損をしている。つーか、人口に膾炙しているような粗筋は誰が考えたんだ。アレのせいで面白い本を読み損なっている人間はかなりの数だと思うぞ。あー、もうホント勿体無い。厚さだって実際読んでみれば大したことないし。読みにくい文体でもないし、難しい言葉が並ぶわけでもないし、読むのにかかった時間と気力なら高村薫の『リヴィエラ〜』の方が上だったな。
ラスコーリニコフVSポルフィーリィ。
予審判事の性格の悪さにはときめき。解説でも書いてたけど、形式としては完全に「コロンボ」なのですね。判事の視点から描いた場面がないために、読者には判事が何処まで掴んでいるのか、行っていることの何処まで嘘なのかはっきりとわからない。心憎い!
ルージンVSスヴィドリガイロフ。
ルージンの阿呆ッぷりと途中脱落振りには同情の涙を禁じえませんでしたな……(笑)。才色兼備な主人公妹を挟んで合わせ鏡のように登場したスヴィーにインパクトで負けて蹴落とされたというのが相応しい。ルージンがソーニャにちょっかいを出したときは、このロリコン、まさか次は代わりにソーニャをターゲッチングしたのではあるまいな?!とどきどきしたもんです。つーかスヴィーの変態ロリコン振りには「ニヒリスト」なんて形容が似合わないです。なんだよ、50歳になるおっさんが16歳の許婚に鼻の下伸ばしやがって。確かに綺麗で若い女の子は素敵だが!主人公妹が好きで好きで仕方がない理由は、彼女がややロリィだからなんだろうか……。
主人公とその妹。
途中から影が薄い……(笑)。てっきり、一冊丸々かけて主人公が苦悩する様をねちねちねちねち描いた作品だと思ってたのに、発狂もせず普通に収監されて、あまつさえ更生しちゃって。お前って奴は周囲に恵まれたよな。人間万事塞翁が馬、の見本みたいな人。妹とは双子みたいで面白かった。ていうか妹が面白かった。兄さん大好き妹大好きなこの兄妹、絶対シスコン&ブラコンだよな。主人公の妹に対する過保護さは、ある意味仕方ないのかもしれない。変質者二人も出てきて兄さんもう大変☆とか。妹にはいつ不幸になるか死ぬんじゃないかとハラハラさせられっぱなし。薄幸な匂いがするんだもの。
神VS無神論者。
ロシアという、正教の支配下真っ只中で、洗礼を受けるのが当たり前なほどのキリスト教徒が神を信じなくなる/信じられなくなるということの苦痛がいかほどのものであるか、現代日本に住む私には解らないのですが、神を信じなくなる/信じられなくなるほどの苦痛であるならば、一端ではあるけれど、想像できる。貧しさということ、をマルメラードフが語っていたけれど、閉塞しない貧しさは、ただ破滅に向かってだけ道を示している。奇跡を待つ心の弱さや、切実さは、何の足しにもならないと一刀両断されているのが悲しい。
まとめ。
思想を読むことができ、犯罪後の対決を読むことができ、尊厳をかけた人間関係を読むことができ、現代では陳腐に堕してしまったリアリスティックな人間を読むことが出来る、一粒で4回美味しい本。更には新しい世界へ踏み出す希望のラストまでつけて文庫上下巻じゃ足りなーい!と思った私は少数派かしら。もっと書いて欲しかった。
いやあもうものすげえ面白かった!!特に下巻、ジェットコースターですよ。一気に読んじゃったよ。重さと厚さに躊躇してこれを読んでいない本好きは、絶対損をしている。つーか、人口に膾炙しているような粗筋は誰が考えたんだ。アレのせいで面白い本を読み損なっている人間はかなりの数だと思うぞ。あー、もうホント勿体無い。厚さだって実際読んでみれば大したことないし。読みにくい文体でもないし、難しい言葉が並ぶわけでもないし、読むのにかかった時間と気力なら高村薫の『リヴィエラ〜』の方が上だったな。
ラスコーリニコフVSポルフィーリィ。
予審判事の性格の悪さにはときめき。解説でも書いてたけど、形式としては完全に「コロンボ」なのですね。判事の視点から描いた場面がないために、読者には判事が何処まで掴んでいるのか、行っていることの何処まで嘘なのかはっきりとわからない。心憎い!
ルージンVSスヴィドリガイロフ。
ルージンの阿呆ッぷりと途中脱落振りには同情の涙を禁じえませんでしたな……(笑)。才色兼備な主人公妹を挟んで合わせ鏡のように登場したスヴィーにインパクトで負けて蹴落とされたというのが相応しい。ルージンがソーニャにちょっかいを出したときは、このロリコン、まさか次は代わりにソーニャをターゲッチングしたのではあるまいな?!とどきどきしたもんです。つーかスヴィーの変態ロリコン振りには「ニヒリスト」なんて形容が似合わないです。なんだよ、50歳になるおっさんが16歳の許婚に鼻の下伸ばしやがって。確かに綺麗で若い女の子は素敵だが!主人公妹が好きで好きで仕方がない理由は、彼女がややロリィだからなんだろうか……。
主人公とその妹。
途中から影が薄い……(笑)。てっきり、一冊丸々かけて主人公が苦悩する様をねちねちねちねち描いた作品だと思ってたのに、発狂もせず普通に収監されて、あまつさえ更生しちゃって。お前って奴は周囲に恵まれたよな。人間万事塞翁が馬、の見本みたいな人。妹とは双子みたいで面白かった。ていうか妹が面白かった。兄さん大好き妹大好きなこの兄妹、絶対シスコン&ブラコンだよな。主人公の妹に対する過保護さは、ある意味仕方ないのかもしれない。変質者二人も出てきて兄さんもう大変☆とか。妹にはいつ不幸になるか死ぬんじゃないかとハラハラさせられっぱなし。薄幸な匂いがするんだもの。
神VS無神論者。
ロシアという、正教の支配下真っ只中で、洗礼を受けるのが当たり前なほどのキリスト教徒が神を信じなくなる/信じられなくなるということの苦痛がいかほどのものであるか、現代日本に住む私には解らないのですが、神を信じなくなる/信じられなくなるほどの苦痛であるならば、一端ではあるけれど、想像できる。貧しさということ、をマルメラードフが語っていたけれど、閉塞しない貧しさは、ただ破滅に向かってだけ道を示している。奇跡を待つ心の弱さや、切実さは、何の足しにもならないと一刀両断されているのが悲しい。
まとめ。
思想を読むことができ、犯罪後の対決を読むことができ、尊厳をかけた人間関係を読むことができ、現代では陳腐に堕してしまったリアリスティックな人間を読むことが出来る、一粒で4回美味しい本。更には新しい世界へ踏み出す希望のラストまでつけて文庫上下巻じゃ足りなーい!と思った私は少数派かしら。もっと書いて欲しかった。
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