『薔薇とダイナマイト』『ムーンシャイン』(今、ムーン社員って変換してくれやがりましたよIME!)『フィラメント』をイーエスブックスを利用して購入。便利だ。愛してしまいそうだ。
『薔薇とダイナマイト』
店頭で発見できずに十年。ようやく買いました!読みました!コノ頃の若木未生は勢いがあって大変によいですね。地の文の独特さが疾走感に溢れて印象強い。頭から突っ込んでいくしかない不器用なヒロイン西条が、上手く自分の気持ちを伝えられずにぐしゃぐしゃに乱される様子がなんかいい。上手いなあ。そして全く欠片も一ミリも一グラムも躊躇しないで、覚悟を決めたならどんな怖いことでも嵐の中でも突き進むだけ、っつーある意味では暴虎馮河な無鉄砲無軌道無理無茶無謀を貫き通す姿勢にも惚れ。音に関する描写の切れが恐ろしいですよ。何処からこの速度と威力が出てくるのかなあ。形容詞重ねればいいってわけじゃないから余計に不思議。こんなのを一人称で書いてたら、そりゃあ世の乙女が影響受けるよな、と若木劣化コピーが素人の間で氾濫した時期を懐かしく思い出してみる。
『ムーンシャイン』
やべっ、これ持ってるかもしれん。読んだ覚えが満載。アシハラから借りたのは番外だけの筈……?坂本一人称「ムーンシャイン」が真骨頂。ヘッドホンでクリックトーン聴きながら、都会のど真ん中で深海に潜って熱帯魚に金魚鉢かぶせて、母親と全く意思の疎通が出来なくて社会的に半人前で外れてしまってもう帰れない。それがどうした俺は音楽がやりたいんだよ、という話。母親との会話の噛み合わなさときたら、こっちが歯噛みをしたくなる勢い。っていうか大人ってそうだよね。質問に答えないで勝手な話を始めた挙句、どうなのよと重ねて聞くと人の話を聞いてくれないと逆切れするんだよね。ふふふ。すげえわかる!と思った自分は今も変わらずにすげえわかるよその気持ち!と思います。藤谷先生と歩道橋の上でムーンシャインを作るくだりが白眉かな。
しかしこの頃に比べると、「GLASS HEART」になってからは随分苦しいのが目に見えるようだ。無理やり勢いをつけようとして失敗してる。クロイツェルソナタ(忘れたので途中から編曲)の金色の音なんて失速する以前に音じゃないよ。あーあ。
『フィラメント』は漆原友紀の初期短編集。しまそよこ(漢字がわからん)名義で書いてたものがほとんどかな。二本ほどリアルタイムで読んだものが入っていて、大変懐かしい。絵柄が今と恐ろしく違うのもご愛嬌。今の民俗学関係の昔懐かしい香りもたまらなく好きだけど、この頃時々見られる長野まゆみテイストも大好きなんです。しかし……怖い話はマジで怖いよ!(泣)。
次はCGI入門書か『文体練習』か……どっちにしようかな。
『薔薇とダイナマイト』
店頭で発見できずに十年。ようやく買いました!読みました!コノ頃の若木未生は勢いがあって大変によいですね。地の文の独特さが疾走感に溢れて印象強い。頭から突っ込んでいくしかない不器用なヒロイン西条が、上手く自分の気持ちを伝えられずにぐしゃぐしゃに乱される様子がなんかいい。上手いなあ。そして全く欠片も一ミリも一グラムも躊躇しないで、覚悟を決めたならどんな怖いことでも嵐の中でも突き進むだけ、っつーある意味では暴虎馮河な無鉄砲無軌道無理無茶無謀を貫き通す姿勢にも惚れ。音に関する描写の切れが恐ろしいですよ。何処からこの速度と威力が出てくるのかなあ。形容詞重ねればいいってわけじゃないから余計に不思議。こんなのを一人称で書いてたら、そりゃあ世の乙女が影響受けるよな、と若木劣化コピーが素人の間で氾濫した時期を懐かしく思い出してみる。
『ムーンシャイン』
やべっ、これ持ってるかもしれん。読んだ覚えが満載。アシハラから借りたのは番外だけの筈……?坂本一人称「ムーンシャイン」が真骨頂。ヘッドホンでクリックトーン聴きながら、都会のど真ん中で深海に潜って熱帯魚に金魚鉢かぶせて、母親と全く意思の疎通が出来なくて社会的に半人前で外れてしまってもう帰れない。それがどうした俺は音楽がやりたいんだよ、という話。母親との会話の噛み合わなさときたら、こっちが歯噛みをしたくなる勢い。っていうか大人ってそうだよね。質問に答えないで勝手な話を始めた挙句、どうなのよと重ねて聞くと人の話を聞いてくれないと逆切れするんだよね。ふふふ。すげえわかる!と思った自分は今も変わらずにすげえわかるよその気持ち!と思います。藤谷先生と歩道橋の上でムーンシャインを作るくだりが白眉かな。
しかしこの頃に比べると、「GLASS HEART」になってからは随分苦しいのが目に見えるようだ。無理やり勢いをつけようとして失敗してる。クロイツェルソナタ(忘れたので途中から編曲)の金色の音なんて失速する以前に音じゃないよ。あーあ。
『フィラメント』は漆原友紀の初期短編集。しまそよこ(漢字がわからん)名義で書いてたものがほとんどかな。二本ほどリアルタイムで読んだものが入っていて、大変懐かしい。絵柄が今と恐ろしく違うのもご愛嬌。今の民俗学関係の昔懐かしい香りもたまらなく好きだけど、この頃時々見られる長野まゆみテイストも大好きなんです。しかし……怖い話はマジで怖いよ!(泣)。
次はCGI入門書か『文体練習』か……どっちにしようかな。
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