お金もないしー、やる気もないしー、歩いていけるところに図書館があるのなら、活用しない手はないですよ奥さん。ねえ奥さん、今日の夕食はサンマですか?デザートに梨なんかいかがでしょうか(大分頭がおかしな方向へトリップ中)。
つーわけで初・図書館利用で恩田陸5冊借りてきました。家の電話番号が解らなくて(普段使っていない。ネット回線専用と化している)、貸し出しカードつくるのに手間取ってしまいましたが、以後通いつめる所存にござる。

まずは一冊目『劫尽童女』読了。
タイトルから想像していたのは、日常生活にそろりと忍び込んでくる超常現象を宗教テイストでホラーかつファンタジーに仕上げた話だったので、実際の内容を目の前にして思ったのが「自分センスない」。珍しく真っ向からファンタジー(どちらかといえばSFよりなのだろうけど恩田陸なのでファンタジー)。日常を根底に変な現象を描くロゥファンタジーも上手いけど、真っ向勝負のファンタジーを書いたらそれも絶対に面白いだろうと思っていたので、ここまで正面切って「超能力」(超感覚も自分内特殊能力分類では超能力だ)を持った主人公が出てくるとは思わなくて大喜び。いいよーいいよー、思う存分やっちゃってくれさい。
しかしこれは本当に恩田陸なのだろうかと文章の平坦さに首を傾げつつノンストップしてたら、……紛れもなく恩田陸でした。どうしてこの人は明らかに「起承転結」のある、筋の通ったストーリーを書くのに、最後がこけるんだ。ストーリーのない話なら別にラストがこれでも怒らないけどさ……。蛇足なのか足りないのか竜頭蛇尾なのか。面白くて盛り上がるだけにこの落差は読者を突き落としてくれるね。しかもほぼ毎回。泣ける。
普通の人間にはない能力を持った主人公が、住む場所を転々としながら敵と戦い、気がついたら大きな流れに突入、最後にでかい事件が待ってるぞー、というある意味では王道お約束パターン。筒井の「七瀬」を思い出したけど、思い出す割には読んだことがないので比較できず。タイトル「劫尽童女」にはなるほどと納得させられたのも束の間、結局主人公は何処へ向かうのかわからんまま意味不明な確信と共に去ってしまわれるので、やっぱりタイトルがどう呼応しているのかわからなくなった。
それでもかなり当たりですよ。面白いですよ。超能力訓練のシーンなんて昔懐かしいヒロインが火星人の少女漫画を思い出してにやにやしてました。うふふ。

「マリ見て」も「マ」って表記にならないことはないと、今気がついた。そんなことする人はいないと思うけど、もしそうなったらややこしい限り。

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