森博嗣、講談社ミステリーランド。
夏休みの少し前に僕が出会った変な大人は、アールと名乗る自称伯爵で探偵。僕と探偵伯爵はその夏、行方不明事件に遭遇する。
主人公の新太が結晶した理論のような思考を持っている。そして伯爵は新太が子どもだからといっていい加減な応対をすることがない。この二点だけでも相当に気持ちがいい。犯人当ても公明正大。しかし犯人が誰なのかということはあまり問題ではない。問題は、作中で新太が幾度か直面することになる問い、「殺すということ」。何故殺してはいけないのか、どうして殺すのか、殺さないのは何故か、などのバリエーションも含めてぐるぐると問いの周辺を巡る。
僕が探偵伯爵と犯人を捕まえるまでの友情冒険物として読むもよし、大人と子どもの視点の高低差からくる世界の違いを楽しむもよし、犯人は誰だと謎解きを楽しむもよし。色々な楽しみ方ができるので読み手が好きなように好きなだけ楽しめばよし。小説としてとても本格なので子供向けイコール子ども騙しと思って油断するなかれ。
最後の落ちというか仕掛けも見事なもんでびっくり倍率にばいにぶぁーい。絵が山田章博なのも魅力的。講談社ミステリーランド見事なり。
夏休みの少し前に僕が出会った変な大人は、アールと名乗る自称伯爵で探偵。僕と探偵伯爵はその夏、行方不明事件に遭遇する。
主人公の新太が結晶した理論のような思考を持っている。そして伯爵は新太が子どもだからといっていい加減な応対をすることがない。この二点だけでも相当に気持ちがいい。犯人当ても公明正大。しかし犯人が誰なのかということはあまり問題ではない。問題は、作中で新太が幾度か直面することになる問い、「殺すということ」。何故殺してはいけないのか、どうして殺すのか、殺さないのは何故か、などのバリエーションも含めてぐるぐると問いの周辺を巡る。
僕が探偵伯爵と犯人を捕まえるまでの友情冒険物として読むもよし、大人と子どもの視点の高低差からくる世界の違いを楽しむもよし、犯人は誰だと謎解きを楽しむもよし。色々な楽しみ方ができるので読み手が好きなように好きなだけ楽しめばよし。小説としてとても本格なので子供向けイコール子ども騙しと思って油断するなかれ。
最後の落ちというか仕掛けも見事なもんでびっくり倍率にばいにぶぁーい。絵が山田章博なのも魅力的。講談社ミステリーランド見事なり。
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