そういえばこの日記、投稿時に半角が自動で全角になってしまうのですね。字面が大変美しくないのでなんとかならないかしらん。yonda?ブックチャームが送られてきました。そういえば文庫二冊を買って帯についている応募券を送ると、全員にプレゼントという企画に応募したのでした。すっかーんと忘れていました。

『新世界』ついにシリーズ制覇。感想はまとめてしまいます。
性別のありようが一元的な母星系と、成長にしたがってシフトする夏星系の、大別すると二種類の種族が互いの利権と覇権をめぐって暗躍する星を舞台に、

もうこれ以上説明できない。

見た目が全くあてになりません。種族、機能、自認、外見、これら全て性別と密接に絡む要素がひとりの中でてんでばらばら。しかも自分がこうだと認識している所属が、第三者から見た所属と一致しないことも多々あります。この指定は作者のダブルスタンダードじゃないのかしらー、というような所属を持つ登場人物もいるため、誰がなんなのか大混乱。どこかにまとめか一覧表はないんですか……!
鍵を握るのはイオ/ミンクなのに、物語のもっとも主要な人物がシュイであるために、おかしな乖離を感じます。記憶のない、別人の顔を持つイオが主人公で当然、という長野まゆみ作品に頻出のお約束を頭から信じ込んでいたせいかもしれません。1stがイオ視点で書かれているのに、2ndからシュイ視点に切り替わり、その後もシュイ視点が続いていたのには初めて読んだときも驚きましたが、一番の混乱の原因は、三人称視点なのに改行もはさまず、地の文の中で主観があちらこちらとふらつくこと。意識が連続してる人物同士ならともかく、ソレンセンからジャウに移動したときは何事かと思いました。
そのソレンセン。駄目すぎて眉間にしわが寄ります。『サマー・キャンプ』でもそうだったけれど、どうして大人の駄目男は医者なんですか?『千年王子』の眼鏡兄まで漏れなく連想しました。奥さんは素晴らしく美人で素敵なのにどうしてなのー。
少年や男や女というたやすい言葉が殆ど指示語としての意味を果たさないので厳密な説明が難しいですね。というか厳密に外見と機能の性別を分離して解説したら、一から十までネタバレじゃないかと叱られそうなのであきらめます。なんだか感じの悪い感想になってしまった……。おかしい、性別に関するくだりについてはとても感心したのに。種族の差異がそのまま機能差であり、階級差になるという設定はすごい。同じ人間型なのに違う生き物で、関連していて、社会を形成しているのだなとすぐにわかりました。
ところで、シュイが「肉体を手放すだけでなく、生きていた何の形跡も遺さずに消滅したいんだ。それがおれの、ほんとうの希みだ」という台詞は、『テレヴィジョン・シティ』のラスト付近で語られていたことと、ほぼ正反対ですね。真逆ということは、同じということですが。

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