森博嗣、講談社ノベルス。しばらく森博嗣はVシリーズ読んでます。

あー、確かにあの月はかすかな(ネタバレ)機構でしたね。タイトルと事件の真相にほとんど関係がなくて残念。
密室空間で発見された死体は、死んだ後に部屋中を引きずり回されたような跡が。完全防音、扉に鍵のかかったオーディオルームで一体何が?
と、例によって密室崩しが主眼……なのかな?死体の惨状と原因についてはすぐにわかってしまうので、部屋にこぼれた水と、飛び散ったグラスの破片が「何故/どのようにして、そうなったか」を推理してみるのがよいかと思われます。

屋敷の間取りやら何やらを、きっちり考えながら読む人は、途中でオーディオルームに何が起こったのかわかるかもしれません。水槽についても(ネタバレ)は結構有名だったような気がするし。
問題は、絵を送りつけて買わせるという、クーリングオフ問題でよく耳にする業者のようなやり口で(ネタバレ)が何をしたかったのかよくわからなかったこと。絵に絡んだエピソードと密室事件がほとんど関係ないこと、莉英さんがたいそう素敵なのに(ネタバレ)は(ネタバレ)で、弱っちい上にみっともないこと。
全体として、インパクトに乏しい上に、各エピソードの繋がりが弱く、印象に残りにくい話だった。まあでも、これだけの速度でこれだけの量を書いているのだから、たまにこういう並程度の作品があっても仕方ないかとも思います。年単位で待たされた上に外れだった、というわけでもないし。まったりまったり。

そして実はシリーズ全体の仕掛けについて、友人からネタバレを聞き込んでしまったいたわたし。忘れたい。すごく忘れたい。

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