『項羽と劉邦』(上巻)
2005年7月9日 未分類司馬遼太郎、新潮文庫。上中下巻。
再読。はじめて読んだのは父親の持っていたハードカーバーだったと記憶しています。学生時代の漢文の授業で散々読んだよ項羽の最後……。おかげで懐かしい名前続出です。そしてまた范増と樊かい(漢字にすると文字化け)が微妙にまざってることが判明。なんなんでしょうこのまざりっぷりは。
はじめて読んだときのごひいきは張良さんでしたが、今回は蕭何。こんな素敵文官をどうして見逃したのかしら。項梁&范増、章邯&長史欣、このあたりがペアでいい味出してます。過去の人として語られる信陵君&侯生のエピソードも苛烈でいいなあ。「死を予約した」なんておそろしい表現をどうして忘れてたのか不思議。全人格を尊敬されたらそのあとは最早死でしか報いることが出来ない、というくだりは覚えてました。恐るべし知己の恩。
で、やっぱり男は愛嬌!天下を取る男には、武勇も智謀もいらないのです。そんなものは得意な人間に担当させればよし。本人に必要なのは可愛げ。これさえあれば万事オッケー。男は可愛くなければいけません。……という「男は愛嬌」型の価値観をわたしに植え付けたのはどうやら司馬遼太郎らしいです。振り返ってみれば全くこの人が原因だわ……。劉邦をもっとだらしなくすると劉備だなあ思うのですが、あそこまでだらしないと好きになれないわー。劉邦は適度な可愛らしさだと思います。
原文で読み下しさせられた学生時代から「項羽っておぼっちゃんだなー、貴族の子弟っぽい癇癖なところが」と思ってましたが、本当に育ちがよくて爆笑してしまいました。関中に絶対先着できなさそうな上巻ラストに「こういうタイプは貧乏くじ引きまくるんだよなー」と可哀相になってきました。
再読。はじめて読んだのは父親の持っていたハードカーバーだったと記憶しています。学生時代の漢文の授業で散々読んだよ項羽の最後……。おかげで懐かしい名前続出です。そしてまた范増と樊かい(漢字にすると文字化け)が微妙にまざってることが判明。なんなんでしょうこのまざりっぷりは。
はじめて読んだときのごひいきは張良さんでしたが、今回は蕭何。こんな素敵文官をどうして見逃したのかしら。項梁&范増、章邯&長史欣、このあたりがペアでいい味出してます。過去の人として語られる信陵君&侯生のエピソードも苛烈でいいなあ。「死を予約した」なんておそろしい表現をどうして忘れてたのか不思議。全人格を尊敬されたらそのあとは最早死でしか報いることが出来ない、というくだりは覚えてました。恐るべし知己の恩。
で、やっぱり男は愛嬌!天下を取る男には、武勇も智謀もいらないのです。そんなものは得意な人間に担当させればよし。本人に必要なのは可愛げ。これさえあれば万事オッケー。男は可愛くなければいけません。……という「男は愛嬌」型の価値観をわたしに植え付けたのはどうやら司馬遼太郎らしいです。振り返ってみれば全くこの人が原因だわ……。劉邦をもっとだらしなくすると劉備だなあ思うのですが、あそこまでだらしないと好きになれないわー。劉邦は適度な可愛らしさだと思います。
原文で読み下しさせられた学生時代から「項羽っておぼっちゃんだなー、貴族の子弟っぽい癇癖なところが」と思ってましたが、本当に育ちがよくて爆笑してしまいました。関中に絶対先着できなさそうな上巻ラストに「こういうタイプは貧乏くじ引きまくるんだよなー」と可哀相になってきました。
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