長野まゆみ、文春文庫。

文庫になったので購入。読むの3回目です。
主人公と北浦・賢彦の関係がごく普通の「友情」なのがいい、という趣旨の感想を見て、なるほどと膝を打ちました。確かに、少年と父親、少年と友人、少年と級友、少年と教師。どこを取っても少年とおおよそ一般的な関係者ですね。長野初心者にもすすめやすい一冊です。

岬は「友だち」ということの重さを知り、父親の過去に触れたけれど、結局北浦と賢彦の間はすれ違いのまま終わっているのですよね。合図の笛は確かに鳴ったのに、北浦に会えずに去っていく賢彦可哀相……。その昔にもすれ違ったのかどうなのかはわからないけれど、どうにも不憫です。

何度読んでも食べ物が美味しそうな本だ。父親の書く文章はどんな文章なんだろう。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索