松永義弘、学陽書房人物文庫。
タイトルそのまま、毛利元就の75年の生涯ダイジェスト。文庫一冊でやろうとしたのがそもそもの敗因のような気がします。これで「文庫書き下ろし傑作長編」(背表紙より)って言われても。長編?傑作?
嘘はいかんなあ嘘は。
毛利元就は出てくるのがもう少し遅ければ、という話を家主としていたのですが、この人とにかく早い。織田信長が出てくる頃には地元平定してぶいぶい言わせていた、その領地なんと「中国・九州・四国十三州」。
それにしても南のほうのひとたちは、せっせと京都まであがってきますね。北のほうは、武田がぎりぎり届かなかったくらいかな?伊達は出てきてないし(白頭巾の酒飲み坊主については例にならない気がするのでパス)。関が原のときなんて船仕立てて九州からのぼってくるくらいアクティブですよね。
で、戦国時代からの恨みをえんえんと400年持ち越して、いまだ明治維新だと立ち上がる中国四国九州のひとびと面白い。興味深い。元就が軽く朝廷に献金したら、400年後に尊王派が台頭する原因になったとか、因果と言うやつはどうめぐるかわからないものです。
元就が順調に勢力を増大していく様子が、新年早々に読むには丁度いいおめでたさでしたが、史実並べて間にキャラクター挟んで、史実並べてキャラ挟んで、と、まるで油分と水分が分離しきって層になったドレッシングのようでした。なじんでない。元就の造型もつかみにくく、各エピソードにつながりが見出しにくかったりするし。評価は微妙によろしくない。
タイトルそのまま、毛利元就の75年の生涯ダイジェスト。文庫一冊でやろうとしたのがそもそもの敗因のような気がします。これで「文庫書き下ろし傑作長編」(背表紙より)って言われても。長編?傑作?
嘘はいかんなあ嘘は。
毛利元就は出てくるのがもう少し遅ければ、という話を家主としていたのですが、この人とにかく早い。織田信長が出てくる頃には地元平定してぶいぶい言わせていた、その領地なんと「中国・九州・四国十三州」。
それにしても南のほうのひとたちは、せっせと京都まであがってきますね。北のほうは、武田がぎりぎり届かなかったくらいかな?伊達は出てきてないし(白頭巾の酒飲み坊主については例にならない気がするのでパス)。関が原のときなんて船仕立てて九州からのぼってくるくらいアクティブですよね。
で、戦国時代からの恨みをえんえんと400年持ち越して、いまだ明治維新だと立ち上がる中国四国九州のひとびと面白い。興味深い。元就が軽く朝廷に献金したら、400年後に尊王派が台頭する原因になったとか、因果と言うやつはどうめぐるかわからないものです。
元就が順調に勢力を増大していく様子が、新年早々に読むには丁度いいおめでたさでしたが、史実並べて間にキャラクター挟んで、史実並べてキャラ挟んで、と、まるで油分と水分が分離しきって層になったドレッシングのようでした。なじんでない。元就の造型もつかみにくく、各エピソードにつながりが見出しにくかったりするし。評価は微妙によろしくない。
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