『血食 系図屋奔走セリ』
2006年11月12日 読書物集高音、講談社ノベルス。
借り物。1997年の新刊だってさー!同時配本が『黒猫の三角』であるところに懐かしさを感じつつも、しかしまったく知らない本であるのでした。
「物集」と書いて「もずめ」と読むのですが、これが一発変換されることに一番驚いた。
話の内容にはさして驚かなかった(むごい)。
家紋と名字を見れば、相手の出身をずばりと当ててしまう系譜学者、忌部言人が営む「系図屋」。これが三田魚籃坂の上の探偵社。
友人にして筆記者、一人称の物集は最近職を失ってひょんな縁で忌部のところに居候することになり、お約束で事件に巻き込まれるのでした。好きで首を突っ込んだとも言う。
時代は昭和三年。忌部と物集が暮らすのは東京。系譜学者は家族に親戚がいるとかいう洋行帰りの系譜学者で、物集は小さい頃から勝手な気性の忌部に振り回されてきたという(要するに毎回折れていたというこだ)どっかで見たような、ずばり言っちゃえば二匹目のどじょう狙いの一作。
この手の博識な書斎は探偵が、足を使って地道に調査するのもどうかと思うし、ノルマントン号事件が伏線にすらなってない「大団円」も更にどうかと思うし、大体最後まで読んでも忌部と物集のキャラがつかめなかったのは致命的に痛い……。
背景となっている時代や風俗は、見てきたように描かれていて、忌部の薀蓄も楽しいのですが、やっぱりぎこちない。
推理小説とかミステリとしてはがたがたですな。
物集の寺嫌いなど、続編がありそうな気配と、覆面作家ということでぐぐってみたのですが、続編あるのですね……。
既にデビューを果たした作家の別名じゃないかといううわさもありますが、個人的に新人説に一票。
さすがに書きなれた作家が「?!」だの「!!」だのの特殊な記号を講談社ノベルスで連発しないだろうと。
「?!。」を見たときには「禁則処理くらいしろよ!」と激しく突っ込んでしまいましたとさ。
借り物なのにこんなに罵倒してよいものだろうか……しかし面白くないものに面白いとは言わぬ!それが本読みのせめてものプライド!
というわけで、1999年頃の思い出と、古きよき時代風俗が好きならこんな本がお薦めよ〜とお茶を濁しまくった感想を伝えてこようと思います。
借り物。1997年の新刊だってさー!同時配本が『黒猫の三角』であるところに懐かしさを感じつつも、しかしまったく知らない本であるのでした。
「物集」と書いて「もずめ」と読むのですが、これが一発変換されることに一番驚いた。
話の内容にはさして驚かなかった(むごい)。
家紋と名字を見れば、相手の出身をずばりと当ててしまう系譜学者、忌部言人が営む「系図屋」。これが三田魚籃坂の上の探偵社。
友人にして筆記者、一人称の物集は最近職を失ってひょんな縁で忌部のところに居候することになり、お約束で事件に巻き込まれるのでした。好きで首を突っ込んだとも言う。
時代は昭和三年。忌部と物集が暮らすのは東京。系譜学者は家族に親戚がいるとかいう洋行帰りの系譜学者で、物集は小さい頃から勝手な気性の忌部に振り回されてきたという(要するに毎回折れていたというこだ)どっかで見たような、ずばり言っちゃえば二匹目のどじょう狙いの一作。
この手の博識な書斎は探偵が、足を使って地道に調査するのもどうかと思うし、ノルマントン号事件が伏線にすらなってない「大団円」も更にどうかと思うし、大体最後まで読んでも忌部と物集のキャラがつかめなかったのは致命的に痛い……。
背景となっている時代や風俗は、見てきたように描かれていて、忌部の薀蓄も楽しいのですが、やっぱりぎこちない。
推理小説とかミステリとしてはがたがたですな。
物集の寺嫌いなど、続編がありそうな気配と、覆面作家ということでぐぐってみたのですが、続編あるのですね……。
既にデビューを果たした作家の別名じゃないかといううわさもありますが、個人的に新人説に一票。
さすがに書きなれた作家が「?!」だの「!!」だのの特殊な記号を講談社ノベルスで連発しないだろうと。
「?!。」を見たときには「禁則処理くらいしろよ!」と激しく突っ込んでしまいましたとさ。
借り物なのにこんなに罵倒してよいものだろうか……しかし面白くないものに面白いとは言わぬ!それが本読みのせめてものプライド!
というわけで、1999年頃の思い出と、古きよき時代風俗が好きならこんな本がお薦めよ〜とお茶を濁しまくった感想を伝えてこようと思います。
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