『山月記・李陵 他九篇』
2006年12月21日 読書中島敦、岩波文庫。
はじめて知ったのが、高校生のとき。国語の資料集に「山月記」からの引用が載っていたのでした。
これが当時あまりに衝撃で、読まねば、読むならば原文で読むのだ、と固く思い込んだばっかりに、結局今の今まで読むことが出来ずに人生の曲がり角をひとつ曲がり損ねた感じ。
今衝撃を受ける点はそこではなくて、むしろ「臆病な自尊心、尊大な羞恥心」のほうでありました。
いちいち掌をさすようにぴたりぴたりと人の心の弱いところをえぐってくれるので、引用まみれにして語ろうかと思いましたが気力がないので長文感想はまた今度。
読み手がえぐられると思っている事柄は、すなわち作者がえぐられてしんどかったことなんだろうなー。
南洋の華やかで寂寥極まる真昼も素敵。
「文字禍」や「牛人」はわたしの中では幻想文学に分類されてます。
これくらい硬い漢文調の文章が一番好みに合っているかもしれない。
ああそれにしても曲がり角を曲がり損ねてしまった。
はじめて知ったのが、高校生のとき。国語の資料集に「山月記」からの引用が載っていたのでした。
己の珠に非ざることを惧れるが故に、敢て刻苦して磨こうともせず、また、己の珠なるべきを半ば信ずるが故に、碌々として瓦に伍することも出来なかった。
これが当時あまりに衝撃で、読まねば、読むならば原文で読むのだ、と固く思い込んだばっかりに、結局今の今まで読むことが出来ずに人生の曲がり角をひとつ曲がり損ねた感じ。
今衝撃を受ける点はそこではなくて、むしろ「臆病な自尊心、尊大な羞恥心」のほうでありました。
いちいち掌をさすようにぴたりぴたりと人の心の弱いところをえぐってくれるので、引用まみれにして語ろうかと思いましたが気力がないので長文感想はまた今度。
読み手がえぐられると思っている事柄は、すなわち作者がえぐられてしんどかったことなんだろうなー。
南洋の華やかで寂寥極まる真昼も素敵。
「文字禍」や「牛人」はわたしの中では幻想文学に分類されてます。
これくらい硬い漢文調の文章が一番好みに合っているかもしれない。
ああそれにしても曲がり角を曲がり損ねてしまった。
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