『銃とチョコレート』
2007年4月29日 読書乙一、講談社ミステリーランド
読んだのが去年の6月……。感想はあとで、と言いながら放置しすぎですよ。
http://diarynote.jp/d/47804/_0_340.html
該当記事にリンク張ろうとしたんですが、過去の日記についてはURL取り出すのがとても面倒であることがわかってあっさり挫折。
それもこれも感想を長いこと放置するからですよね。自業自得ですよね。わかってはいるんだ……。
以下未読の人をかけらも気遣わないネタバレ全開な感想。
オリジンーヌ氏が発音できなくて、「おりじんー、おりじんぬー、おりーじんぬー、あれ?」と試しちゃった人はわたし以外にもかならずいるはず……!
そんなささいなことはともかく。
怪盗ゴディバと、怪盗に挑戦する探偵ロイズ、そして主人公である少年・リンツの物語。
なんですが、のっけから主人公の父親は死ぬわ、移民呼ばわりされるわ、移民との混血児だからと差別されるわ、いじめっこは自分の純血にプライドを賭けている民族主義者だわ、おそろしくどす黒いエピソードてんこもり。しかもそれがなんでもないことのようにさらっと書かれているのがすんごい。どこが子供向けなのかと。
それでも少年があこがれの探偵の助手になれたあたりは幸せ気分で読み進めていたのですが、そのあとがまたひどい。
ああ、そうかこれを書いているのは乙一か。
緻密な伏線が物語終盤に向けて収斂していく流れがすばらしい。後半の登場人物たちの立場・イメージの大逆転は前半からは想像もしてませんでした。
子どもの憧れをあっさり破壊する乙一とんでもねー。
名台詞を吐くのはおもにドゥバイヨル。
しかし作中で一番「いい」のはここ。
っていうか今まであれだけ理不尽な暴力にさらされてこれか。これなのか。
大人ってほんとどうしようもないなあと、少年たちの姿を見るとため息を通り越して呆れてしまいますけども。
それにしてもミステリーランドのハイクオリティ具合は異常。
全部読んだわけではないですが、今まで読んだものはすべて大当たりでした。
執筆予定に京極夏彦の名前があるのが、不穏な方向に楽しみです。
読んだのが去年の6月……。感想はあとで、と言いながら放置しすぎですよ。
http://diarynote.jp/d/47804/_0_340.html
該当記事にリンク張ろうとしたんですが、過去の日記についてはURL取り出すのがとても面倒であることがわかってあっさり挫折。
それもこれも感想を長いこと放置するからですよね。自業自得ですよね。わかってはいるんだ……。
以下未読の人をかけらも気遣わないネタバレ全開な感想。
オリジンーヌ氏が発音できなくて、「おりじんー、おりじんぬー、おりーじんぬー、あれ?」と試しちゃった人はわたし以外にもかならずいるはず……!
そんなささいなことはともかく。
怪盗ゴディバと、怪盗に挑戦する探偵ロイズ、そして主人公である少年・リンツの物語。
なんですが、のっけから主人公の父親は死ぬわ、移民呼ばわりされるわ、移民との混血児だからと差別されるわ、いじめっこは自分の純血にプライドを賭けている民族主義者だわ、おそろしくどす黒いエピソードてんこもり。しかもそれがなんでもないことのようにさらっと書かれているのがすんごい。どこが子供向けなのかと。
それでも少年があこがれの探偵の助手になれたあたりは幸せ気分で読み進めていたのですが、そのあとがまたひどい。
ああ、そうかこれを書いているのは乙一か。
緻密な伏線が物語終盤に向けて収斂していく流れがすばらしい。後半の登場人物たちの立場・イメージの大逆転は前半からは想像もしてませんでした。
子どもの憧れをあっさり破壊する乙一とんでもねー。
名台詞を吐くのはおもにドゥバイヨル。
「おれは年よりをそんけいしている。うやまうのはとうぜんだ。」これで子供向けですよ?トラウマ本確定な内容であることは理解していただけると思いまー。
「おれの祖父さんは兵隊だった。勲章をもらった英雄さ。負傷したなかまを背おって銃弾のとびかう平原をかけぬけたんだ。敵もおおぜい、うち殺した。」
「おれにはその血がながれている。おまえみたいなけがらわしい移民の血じゃねえ。純粋でうつくしい血族だ。」
しかし作中で一番「いい」のはここ。
たしかにあいつはいやなやつだ。でも、死んでいいってほどじゃない。さすがー!それでこそ主人公よ!
っていうか今まであれだけ理不尽な暴力にさらされてこれか。これなのか。
大人ってほんとどうしようもないなあと、少年たちの姿を見るとため息を通り越して呆れてしまいますけども。
それにしてもミステリーランドのハイクオリティ具合は異常。
全部読んだわけではないですが、今まで読んだものはすべて大当たりでした。
執筆予定に京極夏彦の名前があるのが、不穏な方向に楽しみです。
コメント