上甲宣之、宝島社文庫

映画にもなった『そのケータイはXXで』の前日譚に当たる、殺人鬼・レイカを主役にした外伝エピソード。

読む前に「呪い・催眠・カーズ」って分けて読むのかなー、そうだとしたらアホっぽさがやや減ってマシなタイトルになるかも、とおもっていましたが甘かった。
サブタイトルは敵役の翠が使う、超・催眠(催眠を通り越していて、前に「超」をつける以外に表記のしようがない)のことで、作中の説明によると、
「普通の催眠を超えた、呪いとでも言うべき力」なので「呪催眠(のろいさいみん)」
かつ、
「呪い=curseと、車の=car’s をかけてカーズ」

なんというB級……!

しかも、この敵役のプロフィールが噴飯もので、IQ180以上の天才で、もと心理療法士。どんな相手でも一瞬でトランス状態に陥らせることができるという、まさに「目が合っただけで
以下略もうしんどいので勘弁してください。
IQ180でそのネーミングセンスはどうなんでしょう。
あと、登場人物の半分くらいは、身体能力の点で人間をやめてます。

という、1作目からのB級路線に更に磨きがかかった仕上がり。ブレーキを踏もうとしないどころか、全ての要素を全力でB級にしようという作者の情熱が感じられます。
上甲宣之による、B級好きのための超B級エンタテイメントとでも言えばいいのでしょうか。
これからも躊躇せずアクセル全開で前人未到の領域に突っ込んで欲しいです。
そして誤解のないよう念を押しておきますが、すごい誉めてます。この日記。

ここで比較対照として山田悠介をあげたら、怒られそうな気がするので、誰がどのようにガチなのかについては書かないでおこうと思います。

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