米澤穂信、角川文庫
一部でじわじわ人気の米沢穂信の第一作。
文科系の部が異様に盛況な高校を舞台に、やる気のまったく感じられない主人公を探偵役として、日常的な謎を解いてゆく連作短編。いわゆる日常の謎系ミステリ。事実の列挙と会話だけで推理を組み立てて行くので、ディスカッション型とも言えるかも。
この文体にものすごく見覚えがあるのに、どこで見たのかどうしても思い出せなくて隔靴掻痒。
情景描写が涼しげで、小体ながら繊細で丁寧なつくり。薔薇色の青春にどうしても馴染めない、省エネ灰色主人公が、友人たちと「なにかをやり抜いたと思えるか」探し求める青春小説としても読めます。煽り文句の「さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ」には偽りなし。
主人公がときどき、武士っぽい言葉で喋るのが気になります。北方謙三みたいなハードボイルドになってるときがある。
表紙の「You can’t escape」ってどういう意味でしょうか。
この学校、文系にとっては天国みたいな環境に見えて、とってもうらやましいです。わたしも手芸部に入って曼荼羅縫いたい! それなんて苦行?
一部でじわじわ人気の米沢穂信の第一作。
文科系の部が異様に盛況な高校を舞台に、やる気のまったく感じられない主人公を探偵役として、日常的な謎を解いてゆく連作短編。いわゆる日常の謎系ミステリ。事実の列挙と会話だけで推理を組み立てて行くので、ディスカッション型とも言えるかも。
この文体にものすごく見覚えがあるのに、どこで見たのかどうしても思い出せなくて隔靴掻痒。
情景描写が涼しげで、小体ながら繊細で丁寧なつくり。薔薇色の青春にどうしても馴染めない、省エネ灰色主人公が、友人たちと「なにかをやり抜いたと思えるか」探し求める青春小説としても読めます。煽り文句の「さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ」には偽りなし。
主人公がときどき、武士っぽい言葉で喋るのが気になります。北方謙三みたいなハードボイルドになってるときがある。
表紙の「You can’t escape」ってどういう意味でしょうか。
この学校、文系にとっては天国みたいな環境に見えて、とってもうらやましいです。わたしも手芸部に入って曼荼羅縫いたい! それなんて苦行?
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