古橋秀之、アスキー・メディアワークス。
単行本ハードカバーですが、書籍として扱われていないので一般書店では買いにくい困った本。アマゾンで取り扱いがあるので、それが一番手っ取り早いかも。

同タイトルの文庫版を1巻とする、未完かつ未刊の2・3巻、の3冊分を1冊にまとめた「完全版」。

何かに熱狂したことのある人は幸せだ。つかの間幻のように立ちあらわれる、熱中のさなかに見る真っ白な光のようなもの、を見た人の物語。それはこの作品中ではゲームに乗ってあらわれたけど、小説にだってあらわれることはあるし、むしろそれはありとあらゆるものに乗っかってあらわれてくるんだぜ。
それを確かに切り取ってここにおさめてみせた一品。いいや、青春小説って言っちゃえ。
われわれの青春がたまたまゲームだっただけなんですよ!

うえーたまらんなこれはほんとたまらんなかっこいい。そしていとしい。早すぎたとも言えるし今では遅すぎるとも言える。

好き好き大好き一行ごとに愛。ていうかもう一言一句何もかもが好きなんですがどうしたらいいですか。ほんとに一単語一文字ごとに好きなんですけど。生理的に好ましいツボにどんぴしゃりな文体。まーしかもするするっと変幻自在にうめーこと。
ただ2と3はとても「ラノベ」しててありゃ、ってなった。会場の沸き具合が「どわ~」とか。

97年かー、はー。そういえばゲーセン通いましたね!13年前だなんて嘘のようだ。
主人公とそして作者が見る、抜ける青空がわたしにも見えるような気がします。見たことないのにな!
あの夏は暑かった。たいそう熱かった。
わたしのようなぬるゲーマーですら連れてってくれるのだから、格ゲーにのめり込んだことのあるひとにはぜひとも読んで欲しい。
(ある種のオタクにとって格ゲーは必須教養であることよなー。)

しかしこのひとこの頃から勁だなんだーってやってたのか。「ケルベロス」読んだあとだとちょっと笑ってしまう。これがああなりますよと。化けすぎ。
ちょうどゼロ年代SF傑作選で「スラムオンライン」の番外を読んでからだったのでタイミングよかった。これはもうそっちも行くしか。

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またしてもメディアマーカーのメモコピペ。さらっと上っ面を撫でただけでこれなので、本気で書いたらすごい量になりそうでやめた。

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